目からウロコの就活術・キャリアQ&A

業種によって離職率は違うの?

親や先輩から「離職率の低い会社のほうが安心」と言われています。業種によって離職率に違いはあるものですか?

(芸術学部2年/スサノオ)

違いはあるが、個別の会社状況や自分のライフスタイルとの一致も重要

 業種による離職率の違いはあるようです。しかも、業種によって、かなり差が大きいのが現実です。
 今年9月に厚生労働省より公表された平成26年3月大学卒の卒業3年後の平均業種別離職率は、32.2%です。この数字は毎年発表されていますが、大きな変動はなく、毎年だいたい3人にひとりが卒業後3年以内に離職していることになります。3年後離職率が高い順に宿泊業・飲食サービス業50.2%、生活関連サービス・娯楽業46.3%、教育・学習支援事業45.4%、小売業38.6%、医療・福祉37.6%となっています。一方、離職率が低い業種は、低い順に電気・ガス・熱供給・水道業9.7%、鉱業・採石業・砂利採取業11.9%、製造業20.0%、金融・保険業21.8%、情報通信業26.6%となっています。高いまたは低い上位5業種は、昨年の発表結果と同じです。
 私が就職指導を行っている肌感覚でも、だいたいこの結果に近い印象があります。ランキング上位の業種では、勤務の不規則さで体調を崩すケースや営業がきつい、などの声が聞こえて来ることが多く、高成長業種では大量採用、大量離職の傾向がうかがえます。
 このように業種によるバラツキが大きいのが実情ですが、「社風」といわれるように、業種ばかりでなく、ぜひ個別の会社の状況を調べるよう心掛けてください。個別企業の労働実態に関する情報がどこにあるか、職場の雰囲気の見極め方、会社説明会の話はどこまで信じていいか、などについては、『目からウロコの就活術』Lesson3で解説しています。特に「3 自分が思い描くライフスタイルとの一致」(P.152〜162)は、ぜひお読みいただければと思います。

(2017.10.19)

内々定辞退する際の留意点

ある企業から内々定をいただいたのですが、その後いろいろと調べていたら相当なブラック企業であることがわかり、とても就職する気にはなりません。内定を辞退する際にはどうすればいいでしょうか。また、気を付けたほうがいいことなどを教えてください。

(音楽学部4年:猫足)

ある程度礼をつくし辞退理由を伝えて

 ブラック企業であるかどうかは別として、「内々定辞退」についてです。
 就職活動(企業にとっては採用活動)のルールは、大学等(就職問題懇談会)の「申合せ」と日本経済団体連合会(経団連)の「指針」で定められています。その中で正式な内定日は「卒業・終了年度の10月1日以降」と定められており、「9月30日以前の内々定は学生を拘束しないもの」とされています。ですから、基本的には電話で内々定を辞退したい旨を伝えればいいと思います。
 ただ、企業側も内々定を出すまでには何度も面接を行うなど体力を掛けていますから簡単に諦められないのは理解できますし、学生側も「第一志望」などと言って内定を獲得していることが多くありますので、そのような場合はある程度礼をつくす必要があると思います。具体的には、辞退する理由をきちんと伝える、先方が来社を要請する場合は一度赴く、などです。あなたの対応が先方の感情を害するものであると、同じ大学の後輩に影響が出ることも考えられますので、社会常識に反するような態度を取らないよう注意してください。
 辞退理由ですが、「ブラック企業だから」というストレートな表現では先方の感情を逆なでする恐れがありますし、定義が曖昧なので本当にブラック企業かどうかは見方次第のところもあります。ですから、「他の企業にチャレンジしたい」「ほかの業種により興味が湧いてきた」など、就活の過程で自分の企業を見る目に変化が起きたことを伝えるといいと思います。
 なお、先方の会社に行って、しつこく慰留された場合には、「これ以上お話ししても私の意思は変わりません」と伝えて話を打ち切っていいと思います。
 以上はあくまで一般論ですので、対応に迷う場合は大学の就職課などのキャリアセンターで相談することをお勧めします。

(2017.7.28)

インターンの実態について

就活はインターンがカギとか、インターンは2年からとか、いろんな話がありますが、実際はどうなんでしょうか?

(人文学部3年:某4段)

「=選抜試験」という認識で臨んで

 最近の就活動向を見ていると、もはや「インターン」という言葉が本来の意味である「就業体験」とはかけ離れ、企業の採用活動の一環になっている感じです。
 特に、実施企業が前年同期比7割増加したとの報道がある「1日インターン」は、「短期間に多くの企業を知るきっかけになる」と好意的な見方もありますが、実態としては企業の採用活動(=選抜試験)そのものになっています。みなさんにすれば1日で人物評価ができるものか、と思うかもしれませんが、従来30〜40分の面接3、4回で評価しているのですから人物評価には十分過ぎる時間と言えます。
 ですから1日インターンなどに参加する場合は、「企業を知ろう」などと軽い気持ちでエントリーしては、まずその企業への内定は勝ち取れません。十分な企業研究を行ったうえでインターン生選考に臨むようにしましょう。表向きは学生の評価は行わない、就活とは切り離している、と説明する企業もありますが、企業はそんな甘いものではありません。インターン生選考用のESや面接は本番そのものと考えましょう。
 また、1、2年時に行けるインターンがあるのであれば、積極的に行ってみるとよいと思います。というのも、1年間で大学生は大きく成長する可能性がありますので、1、2年生時に採用可否を判断するのは企業にとっても危険なことだからです。
 インターンに行った方がいいかどうかという質問には、『目からウロコの就活術』P.182でもお答えしていますので、合わせてご参照ください。

(2017.7.28)

好きなことを仕事にするか、趣味にするか

「好きなことを仕事にしろ」と言う人が多いのですが、僕は逆に、あまり忙しくない安定した仕事について趣味(読書やクラシック鑑賞)の時間を充実させたいと思っています。どっちが正しいんでしょうか?

(文学部2年:しーらそー)

価値観は千差万別。10年後を想像してみては?

 進路選択に、「これが正解!」というのはありません。大切なのは進んだ道を後になって後悔せず、納得できるか、ということです。その際注意が必要なのは、人間の価値観というものは本人の成長や周囲の環境変化でどんどん変わっていく可能性が高いことでしょうか。

 例えば、「あまり忙しくない安定した仕事について趣味(読書やクラシック鑑賞)の時間を充実」させることができたとして、10年か20年後に上司は10歳年下でも気にならないか、ということです。そういう状況になっても、後悔しない自信があればそれでいいと思います。また地位だけではなく、収入面でも同じように1日8時間なり10時間働いて1000万もらう人がいる中で、自分は300万しかもらえなくても趣味を優先してよかったと思えるか、ということだと思います。
 忙しくないよりは忙しい仕事、安定した仕事よりは革新性のある仕事の方が出世は早く、お給料も高いのが一般的だと思いますので、そこをご自分でどう考えるかですね。

 なお、「好きなことを仕事にしろ」と言う人が多いそうですが、私個人としては必ずしも「好きなこと」や「趣味」を仕事にするのがいいことだとは思っていません。仕事にしてしまうと「好きなこと」が「好きなこと」ではなくなったり、「趣味」が「趣味」ではなくなったりするからです。
 また、いくら自分が価値を感じて「好きなこと」や「趣味」になったことでも、それはあくまで「自分にとっての価値」で、「お客さまにとっての価値」ではありません。お客さまは「お客様にとっての価値」を感じないとおカネを払いませんから、自分の「好きなこと」や自分の「趣味」ではなかなか生計を立てられる収入につながらないことが多いのです。この点については、『目からウロコの就活術』P.158〜160をご参照いただければと思います。

(2017.6.22)

「リクルーター」が気になる

就活準備中の大学3年生です。「リクルーター」について教えてください。リクルーターのいる企業を受ける場合、リクルーターから連絡がなければ採用される可能性は低いのでしょうか。また、リクルーターから連絡がきたとして、その人に気に入られなければその先はないのでしょうか。採用枠のどの程度が、リクルーターから接触された人なのでしょうか。

(音楽学部3年:ゆりり)

気にせず積極的に就活を

 最近は「リクルーター」も多様化しているようです。
従来は、就活時期に採用担当として社内で任命され、学生と非公式に面談して、さらに上のリクルーターにつなぐか不採用とするかを判断するのが主な仕事でしたが、売り手市場(学生にとって有利な市場環境にあること)を反映し、内々定した学生の内定辞退防止のためのフォローや自社に応募してもらうためのPR要員としてのリクルーターもいるようです。ここでは採用を担当するリクルーターについてお話ししたいと思います。

 最近、確かに大企業の総合職採用などではリクルーターを通じた採用活動を行う企業も現れているようです。特に、銀行などの金融や商社、一部メーカーなどがそのようなシステムを採用しているという話は、聞いたことがあるかもしれませんね。
 ただ、リクルーターはそもそもが新卒採用ルールの抜け駆けに近い存在です。本来は採用活動解禁の6月まで企業は学生と接触してはいけないのですが、他社に先駆けていい人材に6月解禁後速やかに内定出しができるよう、ゼミやサークル単位などで開催する非公式な会社説明会を通じてリクルーターが学生と接触し、実質的な採否を決めることが多くなっています。
 ただ、どの企業がリクルーター制を採っているかは、噂でしかわからないのが一般的です。ですからリクルーターから連絡がくるかどうか、あれこれ考えて待つよりも、積極的に就活サイトからエントリーしてチャレンジするのが先決です。就活では「待ち」よりも「攻め」の方がはるかに重要です。

 また、リクルーター枠が採用枠のどれくらいかとのご質問ですが、一概には言えません。リクルーターは例年の採用数が多い大学に重点的に投入されることが多いようですので、採用数の多い大学ほどリクルーター経由での採用が多くなる傾向はあると思います。

 なお、リクルーターは「気に入る」「気に入らない」の判断はまずしません。「採用レベル」「ボーダー」「採用不可」など、3段階から5段階くらいで採用レベルかどうかの判断をするのが一般的です。

(2017.6.22)

希望企業以外から気に入られた

たまたまセミナーに参加した企業の担当者から気に入られたようで積極的にアプローチを受けていますが、私が就職したいのはまったく別の業界の企業。でも、その希望企業は人気が高く、採用される可能性はかなり低そうです。アプローチを受けている企業に興味がないわけでもないのでそこで妥協すべきか、希望企業に絞るべきか、そのどちらでもない企業も改めて探してみるべきか、悩んでいます。

(芸術学部4年:鉄っち)

“納得感”の程度により自分で判断を

 まず、企業から積極的にアプローチを受けていることは自信につながりますね。ただその企業が自分の希望業種ではないということは、実際の就活現場ではよくあることです。
 では、どうするか? 参考になるのは、『目からウロコの就活術』P.36のN君の事例です。N君が受けた外食産業が、N君の第一志望の就活結果を待っている様子が見てとれます。N君は第一志望企業があることをこの外食産業に告げているようですから、その結果を待ってでもN君を採用したいのでしょうね。このような企業であれば、第一志望がダメだった場合、行く気にもなろうというものです。
 一方、「第一志望にチャレンジさせてほしい」と伝えると、「それなら君はいらない」と言われるケースもあるようです。不採用にされたくないと思えばそこに行くし、そのような拘束は受けたくないと思えば他の企業も探すのではないでしょうか。これはあくまで私の私見ですが、「それなら君はいらない」と言われるケースは、脅すことで他を諦めさせる作戦か、あなたへの評価がさほど高くなくボーダーラインという場合がほとんどだと思います。
 そう理解したうえで、妥協するか、納得するまで企業を回るかはあなたの納得感の程度によると思います。

(2017.5.22)

グループ・ディスカッションでの役割

先日、企業の説明会に行ったら、グループ・ディスカッション(GD)がありました。説明を聞くだけだと思っていたところに突然でしたので、十分な対応ができませんでした。司会、書記、タイムキーパーという役割を決めたのですが、私は何もやりませんでした。GDでは、役割に立候補すべきだったのでしょうか?

(教育学部4年:マロ)

円滑な議論に協力できたかが重要

 立候補すべきだったどうかは一概に言えません。問題は議論に積極的に参加できたかどうか、です。
 企業はバランスを重視しますので、みんなが立候補すれば相手に譲る、誰も立候補がいなければ自ら志願する、というスタンスで、円滑にGDがスタートできる態勢に協力できているかどうかを見ている場合が多いと思います。そして議論が始まったら、積極的に参加することです。「積極的に参加する」とは必ずしも「積極的に意見を言う」ことではありません。相手の話をよく聞く、発言の数は少なくてもポイントとなる場面で「なるほど!」とうなずかれるような発言ができる、時間が迫ってきたら全体を取りまとめる方向での発言ができる、というのが重要なポイントです。よく見かけるのが、そもそも積極的な参加姿勢が見受けられない、人の話を聞かず口数ばかり多い、時間が迫っているのに議論を拡散する方向で発言する、といった学生ですが、いずれも企業側の評価は低くなりがちです。
 人の話を聞いている時の目や姿勢、発言する際の的確でポイントを押さえた内容、周囲への気配り、などが評価を決める際に大きなポイントとなると思います。

 また面接でもそうですが、話し方は重要です。
 結論から話す、前置きは必要最小限にして簡潔で的確に伝える。演技がかっていたり無理に元気を出しているのが丸わかりなのはマイナスです。周りの人の話をよく聞き、誠実な態度で自然体で話す、といったことに留意するといいと思います。

(2017.4.7)

自分に合ったB to B企業を探すには?

自分が入りたいと思っていた企業が、競争率の高い企業ばかりだということがわかりました。「B to B企業にも目を向けるとよい」と聞き、改めて企業探しをしてみたのですが、志望業界や企業がなかなか絞れません。自分に合ったB to B企業はどのようにして探せばよいのでしょうか。

(芸術学部3年:豆ぞう)

意外と日常生活で目にしているはず。書籍も参考に

 私も自分が経験ありますが、自分で身近に感じていた企業が、調べてみるととんでもない競争率だということがあります。音大生ですと音楽事務所やCDレーベルのような企業、一般大学ですと航空会社、総合商社、旅行会社、メガバンクなどが該当するでしょうか。
 また競争率が高く、仮にそれに受かったとしても最近某大手広告会社で明らかになった厳しい労働実態がないとも言えず、改めて就活の難しさを感じます。同社は厚生労働省が選ぶホワイト企業にも選ばれていました。
 その意味で「B to B企業にも目を向けるとよい」というのは耳を傾けるべきアドバイスだと思います。

 「B to B企業」というのは、企業を顧客とするため私たちが知らない企業が多いのですが、じつは業界では超有名企業とか、有力企業という場合が多くあります。
調べ方としては、大きく3つあります。ひとつは『業界地図』『就職四季報』などの書籍をあたることです。『就職四季報』などは分厚いので全社読むのは大変ですが、気になる業界や企業には目を通しておきましょう。『業界地図』には付録で主要品目のシェアなどが付いている場合があり、参考になると思います。

 次に日常生活でいろいろなものに興味を持つことです。例えば回転寿司店に行った時。私の家の近くの回転寿司店では、壁に掛かっている寿司ネタのメニュー札と並んで「鈴茂器工」というプレートが掛かっています。この会社は寿司握りロボットの1企業です。また、冷蔵ケースをみるとペンギンマークか「HOSHIZAKI」というロゴが入っている場合が多いです。ホシザキは業務用冷蔵庫やビールサーバーで約7割のシェアがあるとされる企業です。あるいは寿司を運ぶコンベア。石野製作所が6割のシェアを誇ります。
 このように、日常の何気ないところに企業は強みを発揮しています。自動車も、トヨタや日産という完成品メーカーばかりではなく、バックミラー、シート、ガラスなど、調べてみるといろいろなB to B企業が関わっています。

 その他にはやはり大学のキャリアセンター、就職部(課)の活用ですね。その大学で人気のあるB to B企業や、採用担当者の訪問を受けたB to B企業なども紹介してもらえると思います。あと、B to B企業に限らず、辞める卒業生の多い企業や勤務がきつくて相談が多い企業の情報などもあると思います。

(2017.2.21)

ESは何社に? ES不要企業への応募方法は?

3月からエントリーシート(ES)受付が始まりますが、何社くらいに送ればいいでしょうか。また、エントリーシートが必要ない企業への応募は、どのようにすればよいのでしょうか。

(音楽学部3年:中バッハ)

ESは興味のある業界ごとに複数社ずつ

 一概に何社エントリーすればいいという基準はありません。学生を見ていると、志望先が決まっていて、その業種ばかり3、4社という学生もいれば、リクナビなどのオープンESを利用して100社くらいにESを提出する強者(つわもの)もいます。
 ただ、志望する業界や企業に入れる保証はありませんし、ES提出企業が多すぎると、企業研究がおろそかになりがちなうえ、面接が始まった際に日程調整で苦労する場合が多いようです。ESはみなさんが考えている以上に企業は参考にしていますので、おざなりなESなら出さない方がましだと考えてください。
 まずは、いくつか興味のある業界に分けて複数社ずつ、合計20社前後(10社では少ない気がします)エントリーしてみてはいかがでしょうか。それであれば複数の業界を見比べることができますし、面接が始まっても複数社が重なり日程調整で苦労することもないと思います。これくらいの数なら企業研究もしっかりできそうですね。

 なお、ESが必要ない企業への応募ですが、その企業のHPの求人欄や求人票などを見てみましょう。応募条件、応募に必要な書類などが記載されていると思います。また企業の(合同)説明会に参加するのもひとつです。留意点としては、説明会も選考を兼ねている場合が多いので、面接と同じ心づもりで臨むことです。

(2017.2.21)

面接では何が聞かれるの?

面接では、どのようなことが聞かれるのでしょうか。業界ごとにその内容は異なると思うのですが、もし特徴があったら教えてください。

(芸術学部3年:snowman)

まずは、よく聞かれる質問を押さえて

 面接ですので、業界というよりは会社によって、また同じ会社でも一次面接、二次面接など面接段階によって質問内容は異なります。ただ、面接は限られた時間の中で行われますので、どこの企業でも「よく聞かれる質問」というのがあります。まずはそれを押さえておきましょう。
 よく質問される、「志望動機」「学生時代に力を入れたこと」「自己PR」「5年後、10年後にどのような人間になっていたいか」「自分の強み、弱み」などは、あらかじめどう答えるか考えておくといいでしょう。
 面接で企業側が見ているポイントは、以下の3点です。
  一緒に仲間として働ける人かどうか
  当社の人間としてお客さんの前に出して大丈夫な人か
  成長が期待できる人かどうか

 特にの成長性を見るためには、成長したい、学びたい、という前向きな気持ちがほしいところ。そうすると、学生なりによく調べているなぁ、という印象を持たせるのは効果があります。また、「よく調べている」⇒「関心が高い」⇒「志望度が高い」をアピールすることができますので、志望動機を話す際の説得力も強くなります。
 その会社がどのような業界に属しているか、業界内各社のポジションはどうなっているか、それぞれの会社の強み・課題などは押さえておきたいところです。またその業界が将来どうなっていくと考えられるか、という業界展望なども聞かれる可能性があります。

 あと、企業の事業内容は頭に入れておきましょう。
 たとえば、「吉野家」は牛丼だけと思っていると大きな誤りです。会社(吉野家ホールディングス)としては、「はなまるうどん」「京樽」「ステーキのどん」「フォルクス」なども展開しています。
 最近はM&A(企業買収)が盛んに行われるため、経営が多角化している会社が多いのです。現在の事業部門にはどんなものがあるか、そして今後はどのような展開を考えるべきか、などまで考えて面接に臨むといいと思います。

(2017.1.11)

教員採用試験後に就活スタートで間に合う?

教員志望です。来年、教員採用試験を受ける予定なのですが、受からなかった場合、教員になる夢はあきらめ一般企業に就職したいと思っています。教員採用試験後に就活をスタートしても間に合いますか? また、企業は教員採用試験に落ちた学生をどう見るのでしょうか?

(教育学部3年:ハイ丼)

企業選択の余地がとても少なくなります

 「間に合うか」「間に合わないか」という意味では間に合いますが、「十分間に合うか」と言われると十分ではありません。企業選択の余地がとても少なくなるからです。
 例えば東京都の今年度の教員採用試験の合格発表日は、一次試験が8月8日、二次試験が10月14日でした(日程は自治体によって異なります)。一次試験で明らかに不合格だと思う場合を除いて、二次試験の合格発表まで教員採用試験の勉強は続くことになりますが、多くの企業は10月1日に内定式を終えています。そういう意味では、就活生に人気の高い企業の採用試験はほぼすべて終了していると考えられます。
 ただ、昨今の就活は「売り手市場」と言われ、企業側がなかなか必要な人材を確保できていない状況にありますので、中小企業を中心に現在(11月)でも活発な採用活動が行われています。「後期就活」支援のサイトも登場するくらいですし、実際に現段階でも就職活動を行っている学生はいます。
 ですから、ご自分の中で何を優先して考えるかが重要ですね。あくまで「教員になりたい」という思いを優先するならば、大企業・人気企業に勤めることは断念せざるをえないでしょうし、さまざまな企業を回ったうえで納得のいく企業を選びたいなら、教員採用試験はあきらめるほうが賢明だと思います。
 両方納得のいく活動がしたい! というお気持ちはよくわかりますが、残念ながらそのような仕組みになっていないのが現実の姿です。
 また、企業は教員採用試験に落ちた学生をどう見るか、については、面接官によって温度差はあると思いますが、色眼鏡で見る人は少ないと思います。だいたいそういうことを気にしているのは学生の方で、面接官が気にしているのは「うちの会社に適した人材か否か」、「仕事ができるようになりそうか否か」です。
 ただ、なぜ教員をあきらめて就活するのだろう? と就活に切り替えた動機には関心を持つかもしれません。「経済的事情からあと1年余分な負担を親にかけさせたくない」「落ちたのは自分が教員に向いていない証拠。頭を切り替えて方向転換することにした」などと、落ちたことに負い目を感じずに、堂々と答えるといいと思います。

(2016.11.15)

面接で緊張して不採用続き。どうすればいい?

あがり症のため、面接で緊張してしまい、しゃべれなくなってしまいます。すでに30社以上の面接を受けたのですが、いまだに内定ゼロの状態です。客観的にみて学歴も容姿も中の上だと思うので、面接が原因で不採用になっているとしか思えません。どうすればいいでしょう?

(文芸学部4年:サンド)

答える内容や伝え方にも気を付けましょう

 私もあがり症なのでそのお気持ちよくわかります。人前に出るとどうしたらいいかわからなくなる時って、ありますよね。いただいた質問について、私からお伝えできるのは次の3点ではないかと思います。

1. あがらない工夫、あがっている時の対処方法
例えば、控室で座っていて名前を呼ばれたらすぐ返事をする必要はありますが、そのあとすぐに立たずに1回深呼吸してみてはいかがでしょうか? 質問を受けた場合も同様です。あわててすぐ答えず、ワンブレスして心を落ち着けて答えるよう心掛けましょう。音楽もそうですが、面接でもブレスは大切です。
 
 
2. 答える内容の問題
あがっているから伝えられない、という可能性のほかに、そもそも答えが相手に好感をもたれる内容ではない可能性も考えられます。「志望動機」「大学時代に頑張ったこととその成果」「入社後にやってみたいこと」「5年後、10年後のありたい自分の姿」「自己PR」など面接時によく聞かれる質問の答えをもう一度見直して、就職課などで指導を受けることをお勧めします。
また、面接官の質問内容と答えにずれがないか、も確認したいところです。あがってしまって相手の質問に真正面から答えていない、という可能性もあります。例えば「志望動機」が、その会社ではなく業界の志望動機にとどまっている、「大学時代に頑張ったこととその成果」を聞かれて頑張ったことしか答えていない、などがその代表例です。
 
 
3. 伝え方の問題
結論から答えない、ワンセンテンスが長い、声が小さい、暗い表情で答える……。同じ答えでも答え方で印象は大きく変わります。特に面接相手は日頃忙しいビジネスマン。結論を後回しにして回答されるとイラつかれます。みなさんもお店で買い物するときに店員さんの対応ひとつで随分印象が違いませんか? 自信なさそうに答えられると本当に大丈夫か不安になりますし、早口で聞き取れない、専門用語を使われて理解できない、説明が長くてどこがポイントかわからない、などなど。あなたも面接官に同じように思われているかもしれませんよ。就職課などで模擬面接を受けてみるといいですね。
 
(2016.11.15)

筆記試験対策、何を勉強すればいい?

就活を始めたのですが、まだ志望業種や企業は定まっていません。今から暇を見つけては「SPI」や小論文の勉強をしたいと思っていますが、どの程度やればいいのでしょうか。また、効率よい勉強方法や業種などによる傾向と対策があったら教えてください。

(学芸学部3年:HAL)

1冊がボロボロになるくらい勉強を

 筆記試験には、適性検査、一般常識(教養)、小論文の3つがあります。どれを行うかは企業によって違いますが、最も一般的なのは「SPI」などの適性検査です。ですからある程度の企業数を受けることを前提に考えると、適性検査対策を中心に行ったうえで、新聞やテレビでニュースなどの時事問題を押さえておくべきかと思います。
 どの程度やればいいかは悩ましい問題ですね。受ける企業や職種でかなり平均点に幅があると思われますし、心配すればきりがありません。
 私は、大学で就活生に同様の質問を受けたとき、自分と相性のよさそうな参考書を1冊選び、それを徹底的に勉強するようアドバイスすることが多いです。何冊も買い込んで試験対策を行っている学生を時々見かけますが、ただ問題を解くだけの表面的な学習に終わってしまう傾向が強いようです。それよりは、同じ問題を何度も解き、解説も熟読した方が、身に付きやすいと思います。1冊がボロボロになるくらい勉強して、さらに余裕があれば次の1冊に手を付ければいいでしょう。
 効率の良い学習方法は、人によって勉強方法や得意科目が違うので一概には言えませんが、通学時や昼の休憩時間など隙間時間の有効活用と、差が付きやすい数的処理問題(算数、数学初歩)を得点源にできるよう学習することだと思います。企業はそれぞれの判断で試験方法を決めていますので、業種による傾向はあまりないと思います。
 ひとつ強調しておきたいのは、高校や大学受験と違い、就活は筆記試験で決まるわけではない、ということです。「大学時代に精一杯頑張ったこと」が「就活対策」では、まず合格はおぼつきません。
 何事につけ、ぜひ自主目標を設定し、それを達成しようとする生活を心掛けてください。そしてさまざまなチャレンジ、工夫、努力をする大学生活を送りましょう。それらが面接官に「この学生、欲しい!」と思われる力をあなたに与えてくれるはずです。

(2016.10.11)

就活は何から始めればいい?

大学3年生です。そろそろ就活を始めなければいけないと思うのですが、何をすればよいのかわからずあせっています。何から始めればよいのでしょうか。

(国際教養学部3年:MF)

なりたい自分から“逆引き”してみる

 小中学校→→高校→→大学(院)→→就職、と何かエスカレーターのように考えていませんか? 就職とこれまでの進学とはまったく世界が違います。まずそこをしっかり認識してくださいね。
 何が違うのか?
 最大の違いは、“知識”と“おカネ”の流れが逆になるということです(私はこれを「インプットの世界からアウトプットの世界へ」と名付けています)。
 どういうことかというと、大学(院)まではおカネを払って知識を吸収する世界、就職後はそれまでに得た知識を使って付加価値を生み出し、それによっておカネを得る世界だということです。知識に“おカネを払う立場”から、逆に“おカネをいただく立場”に変わるわけです。
 ですから、就職とは、大きな責任を負う世界に入ることを意味します。
 とはいえ、大学3年生ともなれば、卒業後の進路を考えないわけにはいきません。一度きりの人生。より充実したものにしたいですよね。
・10年後自分はどんな人生を歩んでいたいと思いますか?
・それを実現するには卒業後5年後にどうなっていないといけませんか?
・そう考えていくと、卒業時はどうである必要がありますか?
・そのためには今どんな準備が必要ですか?
 このように時間を逆引きしてみると、案外見えてくることがあるのではないでしょうか。「就活する」というより、「自分の人生をデザインしてみよう」と思うことです。それによっては、今必要なのは、就活ではなく勉強かもしれませんし、婚活かもしれません。どのような人生が送りたいのかを、子供の時のようにではなく、大人として考えてみましょう。その上で企業に就職する道を選ぶのであれば、準備の参考として『目からウロコの就活術』をお読みいただければ、やるべきことが見えてくるはずです。

(2016.9.02)

「長所・短所」欄の「短所」には何を書けばいい?

履歴書の「長所・短所」欄には、正直に「短所」を書いていいものでしょうか? またどのような「短所」を書けばウケがいいのか、悪いのか、教えてください。

(芸術学部3年:YT)

仕事上差しさわりのないものを

 基本的には正直に、自分に当てはまると思われる短所を書いたほうがいいでしょう。
ただ、「人と接するのが苦手」「落ち着きがない」「深く考えるのが苦手」のように仕事を行ううえで支障があるようなもの、あるいは改善が困難と思われることを書くのはお勧めできません。
 「心配性である」「細かなことが気になる」「正確さを大切にするあまりひとつのことに時間がかかってしまう」など、場合によっては必ずしも短所とまで言い切れないものや、年齢や仕事の習熟により改善可能なものの中で自分が当てはまると感じるものを挙げておくのが無難だと思います。

(2016.9.02)

履歴書に書くような「趣味・特技」がない

履歴書に書けるような趣味や特技がありません。「特になし」と書いていいものでしょうか。それとも、当たりさわりのない「読書」など何かしら書いておくべきでしょうか。

(教育学部4年:tacotaco)

「特になし」は避けたい

 ないものを無理して書く必要はないと思います。ただ、「特になし」とだけ書いてあるのを企業側はどう感じるでしょうか? つまらない学生? 遊び好き?……企業側の疑問は膨らむばかりです。
 たとえば音大生などで毎週のレッスンや授業で忙しく、なかなか趣味を楽しむ余裕がないのであれば、「毎週のレッスンや授業で忙しく、学生生活では趣味を楽しむ余裕はありませんでした」などと記せばいいでしょう。そのかわり、特技として専攻楽器は書けると思います。
 履歴書やエントリーシートは、その欄だけで判断されることはまずありません。全体としてどういう感じの人か、という人となりや性格を印象づけられるかが大切です。「趣味・特技」欄で書くことがなければ、他の欄で自分をアピールできるよう工夫をしてみてください。

(2016.7.27)

複数内定をもらい悩んでいます

複数の企業から内定をもらいました。それぞれ異なる業種なので、どのように就職先を選べばよいのか迷っています。

原点回帰+企業からの評価で

 この時期にうらやましいですね。ほかの人から見るとぜいたくな悩みでも、ご本人にとっては真剣な悩みだと思います。
 まずは就活を始めた原点に返ってみましょう。就活の際、どういう点を重視したのか? 出世のしやすさ、お給料の高さ、自分が送りたいと考えているライフスタイルイメージとの一致、などさまざまな企業選びのポイントがあったはずです。また、相手企業からどう評価されているか、という自分への企業側の評価度合いの高さも重要だと思います。
 このように就活時の企業選びのポイントからのアプローチと相手企業からの評価度合いの2面から点数化して考えてみる方法を『目からウロコの就活術』 p.205−206で述べています。ぜひこのQ&Aとあわせてお読みいただければと思います。

(2016.6.20)

内定がもらえない

周囲の友人たちに内定が出始めていますが、私はまだ内定がもらえません。内定をもらうためにはどうすればいいですか?

企業によって内定の出し方はさまざま

 2017年卒の面接選考解禁日は6月1日でしたが、早い人には4月くらいから内々定が出始めていますので、焦る気持ちはよく理解できます。
 ただ、企業によって内定の出し方はさまざまです。銀行や商社などの大企業は6月に入って採用活動を本格化させていますし、企業によっては「今、内定を出しても大手企業に流れてしまうだけ」と、大手企業の採用が一段落してから内定出しを本格化させるところもあるようです。
 ですから、あまり周りに振り回されずに、地に足の着いた就職活動を行うことをお勧めします。
 具体的には、リクナビやマイナビなどからエントリーできる企業で興味のある会社には積極的にエントリーし、面接に進むための取り組みを行うことです。また合同説明会などがあれば積極的に参加してみましょう。

(2016.6.20)

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