目からウロコの就活術・キャリアQ&A
大内孝夫
就活に関するQ&A厳選は本書に収載!
Q.インターンシップには行ったほうがいいですか?
Q.外資系ってどうですか?
Q.OB訪問はしたほうがいいですか?
Q.就活に資格は必要ですか?
Q.業界(業種)はどうやって絞ればいいですか?
Q.就活サイトはどこを使えばいいですか? その他のおすすめサイトは?
Q.初任給より重要な30代、40代のお給料。どうやって調べればいいですか?
Q.財務データは重要ですか? どのように見ればいいですか?
Q.学業やアルバイトで忙しくて就活準備する時間がない。優先順位は?
Q.他の学生がやっていない就活準備でお勧めなのは?
Q.人気企業に採用されるコツは?
Q.不採用となる学生の特徴は?
Q.学歴や容姿に自信がない場合は?
Q.面接やグループディスカッションでは、何が重視されますか?
Q.面接で「最後に質問は?」と言われたら何か聞いたほうがいいですか?
Q.企業に入ったら出世を目指さなければなりませんか?
Q.やっぱり先生は本音では大企業が良いと思っているのですか?
Q.希望企業に採用されなかった場合、どうすればいいですか?
Q.希望企業で不採用。就職浪人や就職留年も考えたいのですが……
Q.複数の企業から「内定」! どのような基準で行き先を決めればいいですか?

音楽教室の先生になりたい方、 「生徒が集まらない…」とお悩みの先生は
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好きなことを仕事にするか、趣味にするか

「好きなことを仕事にしろ」と言う人が多いのですが、僕は逆に、あまり忙しくない安定した仕事について趣味(読書やクラシック鑑賞)の時間を充実させたいと思っています。どっちが正しいんでしょうか?

(文学部2年:しーらそー)

価値観は千差万別。10年後を想像してみては?

 進路選択に、「これが正解!」というのはありません。大切なのは進んだ道を後になって後悔せず、納得できるか、ということです。その際注意が必要なのは、人間の価値観というものは本人の成長や周囲の環境変化でどんどん変わっていく可能性が高いことでしょうか。

 例えば、「あまり忙しくない安定した仕事について趣味(読書やクラシック鑑賞)の時間を充実」させることができたとして、10年か20年後に上司は10歳年下でも気にならないか、ということです。そういう状況になっても、後悔しない自信があればそれでいいと思います。また地位だけではなく、収入面でも同じように1日8時間なり10時間働いて1000万もらう人がいる中で、自分は300万しかもらえなくても趣味を優先してよかったと思えるか、ということだと思います。
 忙しくないよりは忙しい仕事、安定した仕事よりは革新性のある仕事の方が出世は早く、お給料も高いのが一般的だと思いますので、そこをご自分でどう考えるかですね。

 なお、「好きなことを仕事にしろ」と言う人が多いそうですが、私個人としては必ずしも「好きなこと」や「趣味」を仕事にするのがいいことだとは思っていません。仕事にしてしまうと「好きなこと」が「好きなこと」ではなくなったり、「趣味」が「趣味」ではなくなったりするからです。
 また、いくら自分が価値を感じて「好きなこと」や「趣味」になったことでも、それはあくまで「自分にとっての価値」で、「お客さまにとっての価値」ではありません。お客さまは「お客様にとっての価値」を感じないとおカネを払いませんから、自分の「好きなこと」や自分の「趣味」ではなかなか生計を立てられる収入につながらないことが多いのです。この点については、『目からウロコの就活術』P.158〜160をご参照いただければと思います。

(2017.6.22)

「リクルーター」が気になる

就活準備中の大学3年生です。「リクルーター」について教えてください。リクルーターのいる企業を受ける場合、リクルーターから連絡がなければ採用される可能性は低いのでしょうか。また、リクルーターから連絡がきたとして、その人に気に入られなければその先はないのでしょうか。採用枠のどの程度が、リクルーターから接触された人なのでしょうか。

(音楽学部3年:ゆりり)

気にせず積極的に就活を

 最近は「リクルーター」も多様化しているようです。
従来は、就活時期に採用担当として社内で任命され、学生と非公式に面談して、さらに上のリクルーターにつなぐか不採用とするかを判断するのが主な仕事でしたが、売り手市場(学生にとって有利な市場環境にあること)を反映し、内々定した学生の内定辞退防止のためのフォローや自社に応募してもらうためのPR要員としてのリクルーターもいるようです。ここでは採用を担当するリクルーターについてお話ししたいと思います。

 最近、確かに大企業の総合職採用などではリクルーターを通じた採用活動を行う企業も現れているようです。特に、銀行などの金融や商社、一部メーカーなどがそのようなシステムを採用しているという話は、聞いたことがあるかもしれませんね。
 ただ、リクルーターはそもそもが新卒採用ルールの抜け駆けに近い存在です。本来は採用活動解禁の6月まで企業は学生と接触してはいけないのですが、他社に先駆けていい人材に6月解禁後速やかに内定出しができるよう、ゼミやサークル単位などで開催する非公式な会社説明会を通じてリクルーターが学生と接触し、実質的な採否を決めることが多くなっています。
 ただ、どの企業がリクルーター制を採っているかは、噂でしかわからないのが一般的です。ですからリクルーターから連絡がくるかどうか、あれこれ考えて待つよりも、積極的に就活サイトからエントリーしてチャレンジするのが先決です。就活では「待ち」よりも「攻め」の方がはるかに重要です。

 また、リクルーター枠が採用枠のどれくらいかとのご質問ですが、一概には言えません。リクルーターは例年の採用数が多い大学に重点的に投入されることが多いようですので、採用数の多い大学ほどリクルーター経由での採用が多くなる傾向はあると思います。

 なお、リクルーターは「気に入る」「気に入らない」の判断はまずしません。「採用レベル」「ボーダー」「採用不可」など、3段階から5段階くらいで採用レベルかどうかの判断をするのが一般的です。

(2017.6.22)



親や先生に就職を反対されている

一般企業に就職したいと思っているのですが、先生や両親に反対されています。ピアノの先生か学校の先生になってほしいようですが(両親ともに教員です)、私は、仕事をしながらピアノは習い続け、将来結婚して子育てが一段落したらピアノ教室を開くのもいいなぁと思っています。先生や両親に納得してもらうためのいいアイデアはありませんか?

(音大2年:@)

決意が固くなければ、まずは音楽を

 「音大に行かせたのだから音楽に関わりのある職業に就いて欲しい」―――音大生の親御さんには、このようなお考えを持つ方は多くいらっしゃいます。ただ、その思いの強さはご家庭によりさまざまです。
 このような相談を毎年数件受け、何が何でも教員か音楽教室に、という強硬な親御さんも中にはいらっしゃいますが、ほとんどは親子間で進路についてよく話し合うことで相互理解が得られている気がします。

 まずは先生や親御さんがなぜ教員かピアノの先生になってほしいか、その理由をよく聞いてみることだと思います。ご両親がともに学校の先生とのことですが、このような場合、自分たちがよく知らない教育業界以外世界に子供を行かせるのは不安だ、というケースがよくあります。また、まだ2年生ですから、余計なことを考えずにまずは音楽で身を立てられるくらい音楽に打ち込んでほしい、との願いがあるかもしれません。
 私もまだ2年になったばかりなら、まずは音楽に打ち込んでいろいろチャレンジしてみては? と思います。せっかく音大というチャレンジの舞台に立っているのですから。

 「仕事をしながらピアノは習い続け、将来結婚して子育てが一段落したらピアノ教室を開く」―――この道はとても現実的な道だと思います。これで成功している音楽教室も数多くあります。ただ、今はこの道に決め打ちするよりは、音楽に打ち込むときでしょう。進路を決めるのはそれからでも遅くないと思います。
 もし、どんな仕事に就きたいのか決まっていて、その決意が固いのであれば、その仕事に就くための準備に入ってもいいのかもしれません。宅建士、簿記2級以上などそう簡単には取れない資格取得やTOEICなどの語学試験での高得点は、一般企業就職での差別化要因になり得ます。
 ただ、これも注意点がありますので、ぜひ『目からウロコの就活術』P.185〜186をご参照ください。

 先生やご両親を納得させるためのアイデアもありますが、それはもう1年音楽に打ち込んでも状況が変わらなかった場合にお伝えしたいと思います。質問にストレートにお答えできていませんが、それが質問者さんのためだと思いますので、お許しください。

(2017.6.22)

音楽教室講師を経験するメリット

音大3年生です。現在、自宅で近所に住む子ども3人にピアノを教えていているのですが、すごくやりがいがあり卒業後はピアノの先生になりたいと思ってます。大内先生の『「音楽教室の経営」塾』を読んで非常に勉強になったのですが、ちょっと悩み始めてしまいました。卒業後、そのまま自宅で教室を開くつもりでいたのですが、大手音楽教室の講師も経験しておいたほうがいいような気もしてきました。講師をやるメリットを教えてください。

(音楽学部3年:キャロット)

音大では学べないさまざまなスキルが身に付く

 私の本をお読みいただきありがとうございます。現役の音大生に読んでいただけるのは、音大で「音楽教室経営論」の授業の必要性を感じている私にとってはとても心強い援軍です。この本を手に取った方がここに書かれている経営的思考を身に付け、生徒が集まる音楽教室作りを行っていただきたいと願っています。

 さて、大手の音楽教室などで「講師をやるメリット」ですが、ズバリ、「音大では学べなかったさまざまなスキルが身に付く」ことだと思います。幼児や大人への指導法、生徒の管理方法、教室の運営方法などはどれも音大で学ぶ機会が乏しいのが一般的です。また優れた指導者が身近にいますから、そのような先生方を手本に指導術を学べるのも大きなメリットだと思います。
 一般に大手音楽教室でも、最初から生徒を多く持つことは難しく、講師だけで生活費を確保するのはなかなか大変なようですが、質問者さんの場合は自宅でも教えられるので、それはむしろ好都合ではないでしょうか。講師をやりながら、空いている時間に自宅でも教えることができます。自宅と講師を両立させることでさまざまな経験を積み、それを将来の自宅音楽教室経営に活かせるといいですね。
 今、自宅で3人教えているとのことですが、自立して自分の生活費を賄うのであれば『「音楽教室の経営」塾』のP.126にてお示ししているように、30人くらいの生徒数を目指したいところです。

 講師経験を積むことで生徒や親御さんとのコミュニケーションもうまくなり、それが生徒から口コミで伝わると自宅音楽教室の生徒集めにも大いに役立ちます。
 ぜひ頑張ってください。

(2017.6.22)


<Profile>
大内孝夫
1960年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業後、富士銀行(現・みずほ銀行)入行。証券部次長、仙台営業部副部長、いわき支店長などを歴任。2013年より武蔵野音楽大学に勤務し、現在、就職課主任兼会計学/キャリアデザイン講師。日本証券アナリスト協会検定会員。宅建士(資格取得)。 著作に『「音楽教室の経営」塾』´◆◆悄峅斬臑粥疉雋錙廚砲靴晋汽瓮バンク支店長が贈る!大学就職課発!!目からウロコの就活術』(ともに弊社刊)のほか、『「音大卒」は武器になる』『「音大卒」の戦い方』(ともにヤマハミュージックメディア)、『金融証券用語辞典』(銀行研修社、共同執筆人)、『3日でわかる<銀行>業界』(日経HR、執筆協力スタッフ)など。現在、日経HR社「キャリアと就活 日経HR Labo」にて就活のトピックスを題材にコラムを連載執筆中。


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