神楽坂通信

いまも人々を魅了する天才ピアニスト、グレン・グールド

 10月下旬から公開される映画「グレン・グールド〜天才ピアニストの愛と孤独」(2009年/カナダ/108分/配給:UP LINK)をきっかけに、グレン・グールドがちょっとしたブームになっている。映画の字幕は音楽之社刊ペイザント著『グレン・グールド、音楽、精神』の訳者で、青山学院大学教授の宮澤淳一氏だ。
同書の原書の初版は1978年、当時グールドに関する初めての学術的研究としても注目されたが、以後30年以上もロングセラーを続けているのは、それだけではないワケがある。本書は、生前のグールド自身が読んで、その価値を認めたものだからだ。また、現在日本のグールド研究の第一人者・宮澤淳一氏のご尽力で、ディスコグラフィーほか公演記録などを日本語版独自の補遺として収められている。グールド・ファンなのに、まだ読んでいない方、グールド自身も読んだのだなぁ、と想いを馳せつつ『グレン・グールド、音楽、精神』を秋の読書に加えてみてください。
調律の神様と世界的に尊敬されているフランツ・モアの『増補版 ピアノの巨匠たちとともに』(中村菊子訳)にも、グレン・グールドの章が入っています。スタインウェイ愛用者のグールドと仕事をした技術者モア氏の、こちらも驚くべきグールドの世界の一端が記されていて、興味非常に深いものです。
 2012年に没後30年、いまも人々を魅了する天才ピアニスト、グレン・グールド、グールド自身も認めた本をこの機会に!

【関連書籍のご案内】

グレン・グールド、音楽、精神
●グレン・グールド、音楽、精神
ペイザント 著/宮澤淳一 訳

81年に弊社より刊行され、ロングセラーとして好評を博してきた『グレン・グールド なぜコンサートを開かないか』(現在絶版)の新訳版。原書初版の刊行は78年、当時グールドに関する初めての学術的研究書としても注目された。哲学・美学・心理学・身体論を駆使してグールドの言動を学際的に整理した本書は、生前のグールドもその価値を認めたばかりか、以後30年近くを経た今なおグールド研究の最良の基本書として版を重ねている。グールドはこの書の刊行の4年後に没するが、著者との最期の電話でも「あなたの本が私を変えた」と語っていたという。新訳刊行にあたっては、現在日本のグールド研究の第一人者といって過言ではない訳者により、ゝ賁版より精度の高い訳を目指し旧訳版ではほぼ割愛されていた注をより充実させA補分を多く加えた。の補遺については、原書にありながら旧訳版で割愛した部分(補遺A)に加え、初版刊行後に、本書について著者が記した文章や、公演記録などを日本語版独自の補遺Bとして収めた。
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