神楽坂通信

追悼 ドヴィ・エルリ

 フランスの『ル・モンド』紙に、ヴァイオリニストのドヴィ・エルリ氏の訃報が掲載されました。
ドヴィ・エルリは、フランス・ヴァイオリン楽派の大家、『ヴァイオリンの奥義』の回想録の主・ジュール・ブーシュリ門下生の1人。2月7日、授業でエコール・ノルマルに向かう途中、パリ10区で交通事故に遭って亡くなられたとのこと。83歳でした。10日ほど前にサル・コルトーで行われたナルシス・ボネ追悼演奏会で、この作曲家の作品を弾いたのが最後の演奏となったと『ル・モンド』紙電子版が伝えています。
ベル・エポックの知られざる面を生きいきと蘇らせた『ヴァイオリンの奥義〜ジュール・ブーシュリ回想録』には、1992年のドヴィ・エルリの書簡も収められています。改めて、偉大な足跡を残した芸術家の死を悼みます。

【関連書籍のご案内】

ヴァイオリンの奥義
●ヴァイオリンの奥義
ジュール・ブーシュリ回想録(1877→1962)

ソリアノ 編著/桑原威夫 訳

フランスの往年の名ヴァイオリニスト、ブーシュリ(1877‐1962)が、回想録でその演奏の奥義を分析、明らかにするだけでなく、19世紀末から20世紀初めの華やかな時代ベル・エポックの空気感、パリ音楽院の光と影、下積み生活を送る音楽家のたまご、気難しいスター、魅力的な作曲家などについて貴重な証言を伝える。当時の音楽家の写真やコルトー、ティボーの書簡、付録の人名・用語解説も“この1冊”の資料となる。日本語版独自に調べた現存する音源・レコード情報もたいへん貴重。
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